「アホか」と言われた取り組みでファンを作ったお菓子屋さん。

この記事のジャンル ブランド作りのコツ , 自分ブランドを生きよう

 

こんにちは。

ブループロジェクトの田代です。

 

今日は長野の洋菓子屋さんのお話です。

スタンス、企業姿勢で一番になるというブランディングの考え方についてお話したいと思います。

 

【取り組み】

長野県伊那市にある菓匠Shimizuという洋菓子店があります。

 

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この洋菓子屋さんは、「夢ケーキの日」という取り組みで、とても人気のあるお店へと転身しました。

この取り組みは、全国の小学生以下の子供に、自分の夢を絵に描いて送ってもらい、送られてきた絵を基にケーキを作って、子供たちに無料でプレゼントするというイベント。

スタートしたのは2006年。最初の年に配ったケーキは9個だったけれど、翌年には50個、翌々年には500個と増え続け、2009年10月には、なんと850個のオリジナルケーキを作って配ったのだそうです。


ケーキを受け取る親子が全国からやって来て、店の前には1000人以上の行列ができたというから驚きです。

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【背景】

この「夢ケーキの日」という取り組みは、三代目の社長さんが始めたそうで、きっかけは隣町で起きた事件だったのだとか。

それは・・・子供が父親を殺害してしまうという、悲しい事件だったのだそうです。

その事件に心を痛めた三代目が、「世の中で二度とそんなことが起きないように、家族で夢を共有してほしい」という思いを胸に、始めたのがこのイベント。

お菓子屋は、世の中で一番幸せや夢を与えられる仕事だという自負があった三代目は、お菓子屋さんとして世の中にできることがあるのではないか?家族で夢を語る時間を、もっと提供できていれば、あんな悲しい事件は起きなかったのではないか?と真剣に悩み、出した答えだったのです。

しかし、このイベントは、社員さんの協力なくして、実現はできません。

二代目からも「こんなことやって社員に負担をかけて、しかも無料で配って何になるんだ」というお叱りを受け、注文数も拡大し続ける中、正直、継続すべきか悩んだ時期もあるそうです。

夢ケーキの時期はちょうど全国的なお菓子コンクールと重なるので、10日から2週間ぐらい徹夜に近い状態が続きます。

ある時、三代目は、「本当に社員たちに負担をかけてるだけなのかなあ」と悩みに悩み、みんなの前で「みな、いつも本当にすまない。数が数だし、全部受けるのはお断りして、数で区切ろうか」と、ぽろっと言ってしまったのだそうです。

しかし。。。

三代目は逆に社員さんから、「そんな気持ちでやっているのではありません」と叱られてしまったのだそうです。すごいですよね。

本当に社会のために、家族で夢を語る時間を提供したいという一人ひとりの想いに支えられている取り組みなのだということを象徴するようなお話だと思います。

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【ブランディングのポイント】

2004年は売上約1億円2009年は売上約3億5000万円と店舗を増やさずに売上を3倍以上に伸ばしています。

その理由は、社長と社員さんの「姿勢」にあるのではないでしょうか?

夢ケーキに値段を付けるとおよそ5000円。800個のケーキを無料で提供しているとすると、400万円の売上げ分が消えていくわけです。

しかし、こういう取り組みをしているお菓子屋さんだから、
「何かあったらあのお店で買おう」、「何か記念日があればあのお店へ行こう」という
お客さんの頭の中にイメージがわくわけです。


世界で自社しかできない商品や技術・サービス、あるいはどこにも負けないリッツカールトンのようなホスピタリティーなど、誰でも真似できるようなものがない、それがブランドであると、一般的には認識されがちです。

でも、商品やサービスというもの以外の、その会社の「姿勢」もその会社の「価値」であり、ブランドを構成するポイントになるのではないでしょうか。


田代 大介

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コメント

  • りょう 2010.02.28 18:25

    これを読んで、ちょっと、うるっ…ときました。

  • 田代大介 2010.03.03 18:52

    コメントいただきありがとうございます。

    企業の取り組みの裏にある背景にどれだけの想いが込められているのかが、ぐっとくる会社かどうかの重要なポイントだと実感しております。

    うるっとくる背景のある取り組み。
    とても素敵な会社さんです。

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