価格が競合より安い理由を、正々堂々と説明できますか?

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株式会社ワイキューブの柴田史郎です。

御社は、自社商品の価格が競合より安い理由を、
「値引き」以外の理由で正々堂々と説明できますか?

2社ほど、「価格が安い理由が納得できる会社」をご紹介してみます。


▼1社目「ニコニコレンタカー」

12時間で2525円からのレンタカーです。


nikoniko.jpg

安い理由1:レンタルする車が中古車であるため、安い
安い理由2:店舗がすべてガソリンスタンドであるため、人件費や家賃が安い

ニコニコレンタカーの背景には
「エコ・レンタカー」という思想があるようです。

・中古車を再利用し、廃車などになる可能性のある車から、優良車だけを再利用するから「エコ」
・必要な時だけ手軽に利用し、所有するのではなく、必要な時に必要なだけ利用するから「エコ」
・中古車をレンタカーとして利用するシステムが実現した低価格が、経済的にも「エコ」

▼2社目「ライフネット生命」

シンプルで安い生命保険として、いま話題を集めています。


lifenet.jpg

安い理由1:商品をシンプルにして保険会社のとる手数料を削減
安い理由2:「ネット販売」という手法を確立し、営業・マーケティングコストを削減


日本の生命保険は複雑で、
営業担当者から説明を受けないと選べないような難しい商品であり、
結果的に高い金額を払ってしまっている人がいる、
という憤りがシンプルで低価格の商品の裏にあるのでしょう。

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どちらの会社も、自社の利益を無闇に削って
価格を下げているわけではありません。

・競合が価格を下げてきたからこちらも値下げした
・赤字覚悟だが、顧客を失いたくないので値下げした
・お得意さまで、いつもお世話になっているので値下げした

値引きの理由として間違っているとは思いませんが、
上記の理由で日常的に値引きをしていても
その会社が存続できるのであれば、
通常価格が「ぼったくり」ということになってしまいます。


可能ならば、「競合より価格が安い理由」として、
その会社のこだわりを伝えることができるような、
そして、顧客がその会社をもっと好きになるような根拠を伝えたいものです。


ただ、これは現場の営業マンレベルで
努力できることではありません。

商品のコスト構造(お金の使い方)に
会社のこだわりが反映されていなければ、
「誰もが納得できる、価格が安い理由」など作ることはできません。

ほとんどの中小企業にとって、
商品開発は経営者の仕事です。

現場の営業マンが正々堂々と自社の価格競争力について説明できないのも、
社長の責任ということになります。


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商品レベルで自社のこだわりを反映させるのには時間がかかります。
しかし、そうなれば簡単に競合他社に負けない、とも言えるでしょう。


例を挙げて説明します。


仮に、ニコニコレンタカーと同じようなビジネスモデルで
競合他社が参入してきた場合、どうなるのでしょうか?

中古車を使い、ガソリンスタンドを店舗として使っている背景に、
「エコ」の思想がある。

この思想を理解しないまま競合が参入した場合、
ニコニコレンタカーに勝つことは難しいでしょう。


なぜなら、ニコニコレンタカーの強みは、
「中古車」や「ガソリンスタンド」を利用したことだけではないからです。

「エコ」の発想をレンタカービジネスに適用するための
アイデアをたくさん産み出し、試行錯誤を行い、
実際に実現してきた力こそが、強みであり、
そう簡単に競合が真似できるものではありません。


エコの観点からいけば、ニコニコレンタカーでは
既に電気自動車についても、検討しているかもしれません。

エネルギーについても、
ガソリンの代替燃料を検討しているかもしれません。


後から成功事例を真似して参入してきた企業とは、
試行錯誤の量が違うはずなのです。

中古車&ガソリンスタンドによるレンタカービジネスが
当たり前になり、市場が飽和してきた際に、
「次の一手」を出せる確率が高いのは、
試行錯誤を繰り返してきた
ニコニコレンタカーなのではないでしょうか?


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ちなみに、ワイキューブは中小企業のブランディングを支援する企業ですが、
「商品開発」領域にはまったく踏み込めていません。

それはもちろん当然のことで、
顧客企業の社員に比べれば、
圧倒的にその業界や商品について考える時間が足りないからです。

その代わり、第三者としての客観的な立場から、
顧客企業の「隠れた魅力」を見つけ出し、
外部へアピールする方法を考えることは可能です。


これを
「ワイキューブができること=中小企業をわかりやすくすること」
と表現しています。


ただ、どうも私にとっては納得がいかないポイントではあります。
その企業の魅力を顧客に伝えることに価値がないとは言いません。


しかし、その企業が長期的に勝ち続けていく為には、
商品に自社のこだわりを反映させていくことが大切です。

商品に自社のこだわりを反映させる方法(=商品開発の方法)
についてのサービスを持たずして、
「中小企業のブランディングパートナー」と言えるのか?
と感じてしまうのです。

もちろん、それに対する答えはありませんが、
いつも頭の片隅にそれが引っかかっています。


これは私自身が、この会社に入社してから5年間、
マーケティング課という部署にいながらも、
実際には「プロモーション」の仕事を中心に行い、
『商品開発』に踏み込まなければ本当の課題解決にはならないことを
身をもって体験しているから、というのも関係しているとは思いますが...。

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ただ、ニコニコレンタカーやライフネット生命のwebサイトを見ただけで、
こんなことまで考えている社員が100名も200名もいるような会社であれば、
いつの日か、中小企業のブランディングパートナーとして、
商品開発領域まで踏み込めるようになるのではないか、とも考えています。

柴田史郎

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コメント

  • ululun 2010.02.23 17:15

    エントリにしようかと思ったけど面倒なので簡単に。
    『中古車を使い、ガソリンスタンドを店舗として使っている背景に、
    「エコ」の思想がある。』
    違いますよw
    「ホームページを見た」と言うならば少なくとも経営母体がどのような企業でどのような成り立ちをしたのかくらい、ハイパーリンクやキーワードを使って探るべき。
    ニコニコレンタカーはhttp://www.rentas.co.jp/business/domain.html にもあるように
    『レンタカーの新たな需要拡大が確実に見込める、エコ・レンタカービジネス。この“安定ビジネス”を市場に定着させるために、SSの経営コンサルティングを手掛ける「株式会社マーケティングインフォメーションコミュニティ」と、中古車販売を主力事業とする「ホームネットカーズ株式会社」により、新会社『レンタス』を設立。フランチャイズ制を導入し、ニコニコレンタカー店舗として全国展開を目指していきます。』
    なんであって、SS(サービスステーションの略。所謂ガソリンスタンドとほぼ同義語)のコンサル屋と中古車屋が自分達の持っている武器を最大限に生かしてSSを活性化させようというのが目論見だくらいすぐに読み解けるじゃないですか。彼らにとっての「お客さん」というのは消費者じゃなくてフランチャイジーたるSS。一地域一拠点とか競合を増やさない事のように聞こえるけれど、エンドユーザ視点で捉えるならば「近所のガソリンスタンドで気軽にレンタカー出来ます」をゴールにすべきなんであって、店舗展開の方針自体が「フランチャイジーを増やしたいだけ」に見える。

    俯瞰して見ればわかる事ですけれど、このビジネス、エコでもなんでもない。だって拠点たるがそりんスタンドに車を置いておくスペースなんてせいぜい一台か二台程度なわけで、必要に応じて近隣のFC店間を陸送掛けているのは火を見るより明らかなんですもの。
    というよりニコニコレンタカーが「エコ」だとして打ち出しているものの中でエコっぽいのって「中古車を使っている」という点ですよね。消費者は別にがそりんスタンドが営業所が「エコ」だとは感じないでしょww
    消費者にとってガソリンスタンドがレンタカーの拠点であるメリットは「近所にガソリンスタンドがあってそこで気軽に借りる事が出来る」もしくは「車を返す時にガソリンスタンドで満タンにするのが面倒なのでガソリンスタンドで返せたら便利」のいずれかなんですよ。
    本当にエコを謳うなら全車ハイブリッドカーをお手軽なお値段で、とかの方向なんでしょうけれど、母体の企業から見てその方向性は多分ない。

    FC展開というのは二種類あって、特定の場所を絨毯爆撃的に攻めて競合を進出させないようしていくやり方と、一地域一拠点体勢で広げていくやり方の二種類があって、どちらも一長一短なのですけれど、個人的にはFC店同志の距離の取り方にもよるけれども狭い範囲に限定してやったほうが結果的にはFC店に優しい展開なんだ、と思ってます。何故なら一地域一拠点です、というのは業務拡大とか競合他店で打破される可能性があるけれど、狭い地域をがっちり固めるのはその可能性を排除出来るから。

  • 柴田史郎 2010.02.23 17:29

    本当にいつもありがとうございます!
    後ほどリンク先などを拝見した上で、
    再度コメントさせていただきます。


  • あろえ 2010.09.08 15:38

    とても魅力的な記事でした。
    また遊びにきます。
    ありがとうございます。

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